2023/05/24
企業間取引では適切な与信管理が重要ですが、与信管理が重要とされる理由には何があるのか解説します。連鎖倒産は、多額の不良債権を抱えたことで資金繰りが悪化、これにより取引先と共倒れになることを指します。本来入金するはずの売掛金が取引先の経営状態が悪く、回収ができなくなります。このとき、このお金を使って運転資金を回すとなったときには入金額がゼロになるわけですから自社の運転資金がなくなる、これにより自社の経営状況が悪化して最悪の場合には連鎖倒産といった事態を招く、このようなメカニズムがあります。
特に、売り上げ構成比率が高い取引先の経営状況が悪く業績不振に陥れば売掛金の回収が困難となり連鎖倒産のリスクが高くなるなど、これを回避するためにも特定の会社だけに売り上げが集中しないようにする、そして適切な与信管理で連鎖倒産を未然に防ぐことが重要です。資金繰り対策の中では、仕入れ先に対しての支払いと売り上げのバランスを保つことが重要です。ここで重要なことは、確実に売掛金を回収すること、仕入れ先への支払いを行えるようにするためにも与信管理が重要になって来ます。損失は利益を圧迫する要因になるものですから、債権額により赤字に転落する原因にもなって来ます。
貸し倒れの損失を回避すること、安定した利益を確保するためにも与信管理を徹底しなければなりません。売掛金の回収ができなくて不良債権化したときには、取引額が売り上げに計上されないだけでなく損失になるので注意が必要です。