2023/05/24
日本では多くの企業が信用取引を行っており、先に商品やサービスを提供して後から売掛金を回収します。多額の売掛債権を抱えて黒字経営を行っていても、入金期日までに時間があると当面の資金が不足することがあります。経営資金が不足して黒字倒産することもあるので注意しなければなりません。また取引先の倒産などで入金期日に回収できなくなる可能性も存在します。
多額の資金を素早く調達したい場合だけでなく、キャッシュフローを改善したい場合や回収不能となるリスクを回避したい場合に最適なのが売掛金現金化です。売掛金現金化では入金期日前に一定の手数料を支払って売掛債権を売却します。早期に売掛債権を売却すればキャッシュフローが改善され、回収不能となるリスクも回避できます。一定の手数料を支払う必要がありますが、銀行など金融機関からの融資よりも遥かに素早い資金調達が可能です。
2社間取引と3社間取引の2種類があり前者ならば即日、後者でも1週間ほどで現金化できます。銀行など金融機関の融資を利用するには厳格な審査を受ける必要があり、実行されるのは数週間から数カ月後です。融資を利用するには担保や保証人を用意しなければならず、債務が生じるため継続的に返済し続ける必要があります。売掛金現金化ならば最初に手数料を支払えば他に負担が生じる心配はありません。
手数料の相場は2社間取引が売掛債権額の6％から40％で、3社間取引は1％から5％とされています。2社間取引と3社間取引にはそれぞれ異なるメリットがあるので状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
